ミスの原因を取り除くのは精神論ではないと思います。


ちゃんとした研修を行なって、フォローもしてもらえるようにお願いします。


この社員教育システムが稼動してくれることを望みます。


 福知山線の脱線事故を受け、JR西日本は28日、全面的に見直した新たな社員教育制度の概要を発表した。

 批判の強い再教育制度「日勤」については、懲罰的な内容をなくし、運転シミュレーターを使った訓練やベテラン乗務員による添乗指導など実践的な内容を充実させる。

 また、本・支社に社員教育を専門的に担当する「指導監」を新設、若手乗務員の育成や再教育の支援にあたる。こうした新制度は今月末までに国土交通省に提出する「安全性向上計画」に盛り込む。

 同社によると、再教育はこれまで通り、電車区長や車掌区長ら「現場長」が行うが、対象となる事故、運転ミスを明確化したうえで、教育内容についても一定の基準を設ける。現場長の裁量でばらつきがあった教育期間も、注意不足によるミスなどは原則、1週間程度とし、事故に至らなかった場合は原則1日とする。

 指導監は、運転士経験のある熟練した管理職として、本・支社に計24人を配置。再教育の結果、再乗務を認めるかどうかの判断は、現場長と指導監の合議で決定する。

 この日会見した井上浩一人事部長は、これまでの「日勤」について「懲罰的と受け取られかねない内容があった」と認め、「再発防止の観点から乗務を一時的に外す措置は必要だが、効果的な内容だったかどうかは疑問もある」と述べた。

 また、新任運転士に対して3か月、6か月、1年、2年後に各1日間の「フォロー研修」を実施。慣れによる過信を防ぐとともに、安全意識の再徹底を図る。

 教育訓練設備も拡充する方針で、25億円を投じて、運転士用のシミュレーターを社員研修センターに20台、運転にかかわる現場52か所に各1台を設置する。

(読売新聞) - 5月28日21時26分更新