衆院国土交通委員会は13日、JR福知山線の脱線事故に関する集中審議を行った。参考人として出席したJR西日本の垣内剛社長は、「亡くなられた方の冥福(めいふく)を心から祈り、ご遺族に深くおわびします」と陳謝し、「二度と悲惨な事故を起こさないよう、安全確保に全力で取り組む」と語った。

 一方、快速電車が衝突したマンションについては、「買い取って、慰霊的なものを作るのも大変重要なテーマと考えている」と語り、JR西日本による建物ごとの買い取りを検討していることを明らかにした。

 今後の安全対策について同社長は、新型のATS(自動列車停止装置)の整備の遅れなどに触れ、「取り組みに不十分なところがあった」として、企業風土の改革や社員教育の見直しを行う考えを示した。また外部の識者による「安全諮問委員会」の設置を検討していることも明らかにした。

 自身の進退については、「遺族への対応や企業風土の改革を私が前面に立ってやることが責任の取り方」などと述べ、再発防止策にめどがつくまで辞任しない意向を示した。