107人が死亡、549人が負傷した兵庫県尼崎市のJR脱線事故は25日、発生から1カ月を迎えた。事故現場では遺族やJR西日本の関係者らが発生時刻の午前9時18分、一斉に黙とうし、二度と戻らない犠牲者の冥福を祈った。
 これに先立ち、JR西日本の垣内剛社長や井手正敬相談役ら幹部約20人が現場を訪れ、垣内社長が哀悼の言葉を述べた後、全員で献花、黙とうをした。
 遺族の要望で、線路のそばに遺族専用の献花台が設けられ、電車が衝突したマンションが間近に見られるようになった。
 現場のレールや枕木などは詳しい鑑定をするため、切り取って尼崎東署捜査本部が押収。残っていた電車の5-7両目も23日に撤去され、事故の傷跡を残すのはマンションの壁の傷などわずかしかない。
(共同通信) - 5月25日9時41分更新